元町石仏より北に約300m、県立芸術文化短期大学の東側崖地に大臣塚〔だいじんづか〕と呼ばれる前方後円墳(全長約50m、後円部が直径約35m、高さ約13m)があります。
この古墳は、崖際にあるため、保存状況はあまりよくありませんが、後円部は完全に残っています。大臣塚という名称は古くから地元に伝わる百合若大臣の伝説によってつけられたといわれています。
「雉城雑誌〔ちじょうざっし〕」には寛永13年(1636)に府内城主日根野吉明が前年の大風で壊れた大臣塚を復旧したと記されています。
この復旧の際に今で言う発掘調査が行われ、後円部の中央からは石棺が発見され、その中から人骨や刀、甲冑などが見つかりました。
これらの出土遺物はそのまま石棺内に埋め戻されたと伝えられています。
墳丘の形から5世紀代の古墳と考えられます。
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